バイオ油中速型ディーゼル発電装置
売電(FIT)ビジネスの最も有効な実現法の一つは、バイオ油(パーム油、廃食油、廃タイヤ・廃プラ熱分解油等)を直接エンジン発電機燃料に使うことです。但し、
このバイオ油のダイレクト燃料化(SVO: Straight Vegitable Oil)に対する解決すべき検討課題
も多々あります。従って設備面、運転管理面かの充分な検討が不可欠です。
バイオ油(SVO)を直接燃料と
し常用発電運転が実現出来るエンジン・タイプは,船舶用中速型(4サイクル、毎分500〜1,000回転)、大口径・高効率ディーゼル・エンジンにほぼ限定され、
MAN中速SVOディーゼル発電機等は導入実績も多くベストな選択です。
同様に、最近諸般の情況から(廃食油を除き)輸入パーム油を使うSVO発電は困難となっている状況から、代わりに注目の 廃プラ・廃タイヤ熱分解油発電も可能であり、検討予知大です。
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元々、ディーゼル・エンジンは、独MAN社のRudorf Dieselが
発明し特許を取得、燃料は、現在の様な軽油・重油ではなく、当時はSVO(ピーナッツ油)を直接使用したと言った経緯があいます。
但し、現状,ディーゼル・エンジンの燃料仕様は石油(軽油、重油)燃料専用であり、バイオ油(パーム油等)仕様をメーカー保証している製品例も数少ないですが、MAN中速機はその数少ない保証例の一つです。
SVOバイオマス発電は燃料費が運転経費の3分の2前後も掛かり、将来最大の売電ビジネス上の変動・不安要因です。従って、少しでも高発電効率機を選択することが設備面では最重要です。
エンジン発電機の選択次第で、直ちに燃料費5〜10%程度削減は簡単に出来て、採算性に影響大です。
但し、船舶用・中速型でも、大多数はバイオ油未保証・使用禁止で、軽油・重油専用仕様のエンジンが多々存在します。MAN社ライセンシーを含め国産製品の殆ど全て、
海外製品でもCaterpillar/MAK、
Rolls-Royce/Bergen、現代重工、等、多くはバイオ油は未保証・使用禁止です。
この様な状況では植物油を直接・粘度調整(BDF化等で粘度減少)対策を行わない(SVO)
固定価格電力買取制度(FIT)向けの売電ビジネス
(未使用油のFIT価格24円/KWh)は開始できません。
更に、BDF燃料へ変換後でも,多くの場合,最大許容20%(B20)程度迄で、100%(B100)使用は非承認・未保証です。
中速型バイオ油(SVO)発電の稼働保証中大型機は、Wartsilaの20V32/9.4MW、
ABC(1〜10MW)、
IHI(旧新潟)原動機の2〜6MW,等が主な例ですが、
選択の自由度、価格、性能等を考慮すれば、お薦めのMANディーゼル発電機製品なら475KW(5L16 /24S)から、21MW(18V48/60TS) 迄、
更に最新・最高効・率超大型モデル(26MW@20V45/60CR,4サイクル)もあり全て原則SVO対応です。
更にMANの低速型ディーゼル発電機(2サイクル,毎分100〜200回転)なら、1セットで10MW程度以上〜上限は80MW迄あります。
低速型なら,中速型より更に高効率(+10〜12%)、更に通常使えない様な高酸価SVO燃料油(TAN値:〜25mgKOH/g)が使用出来きる為、低品質・低価格燃料が使えます。
尚、MAN中速型(基準TAN値5以内)でも、TAN値15(@CPO)〜40(@牛脂)の高々酸価値(劣化)SVO油の実例もあり、使用可能なSVO酸価値油の自由度大です。
何れにしても、酸価値を含めSVO燃料分析データ(燃焼熱/LHV,他)を基に、MAN社と調整し、メーカー保証を得ます。
左上側の連続スライドショー写真は,は全てMAN社の中速型ディーゼル発電機 の例です。これらの機種を含めて全中速型(及び低速型)ディーゼル発電機は,パーム油、廃食用油等のSVO燃料対応機であり独MAN社のメーカー保証付です。
順に最大型21MW(@18気筒),中大型6.8MW(@14気筒)〜8.7MW(@18気筒)、
左中段は中型2MW(@7気筒)〜2.9MW(@9気筒)、中小型1MW(@6気筒)〜1.9MW(@9気筒)タイプのエンジン発電機、
及び最小型タイプの430KW(@5気筒/50Hz)〜950KW(@9気筒/60Hz)の写真例です。
具体的に、特に高信頼性・高効率中速型ディーゼル発電機(MAN,Zibo,他)をご検討中の方、お問い合わせ迄、お願いします。
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下記は、バイオ油中速型ディーゼル発電の詳細資料です。
1)『標準化MANディーゼル発電所』のイメージ動画(YouTube、English)はこちらです
2)『MAN社SVOディーゼル複合発電20MWの資料』(PDF)はこちらからダウンロードできます
3)『SVO仕様MAN社 Power Plantの全般資料』(PDF)はこちらからダウンロードできます
4)『大型SVOディーゼル発電(50MW),蒸気ボイラー、ガス化との比較紹介』Blog記事はこちらです
大型バイオマス発電所の例として50MWクラスのバイオ油(パーム油)ディーゼル発電とバイオマス・ガス化発電及びボイラー発電の紹介記事です。現状比較的安易なバイオ油発電が(中)大規模発電ではブームですが、日本だけのブームであり、パーム油の環境問題、LCA等の問題点も指摘されている状況です。
パーム油発電に取り組むなら早期の決断が必要です。何れバイオマス・ガス化が大規模でも必要になると思います!?!?
5)『中型(2MW)SVOディーゼル発電(0.5〜1〜2MW機)の紹介』Blog記事はこちらです
中型の同じ船舶用中速型(0.5MW,1MW,及び2MW)タイプの国産メーカーとMAN社のSVO燃費比較です。
同じ中速型でも、MAN社の方が燃費が優れてる様です。尚、この国産機メーカーは現状SVO油燃料の使用に対し非保証ですので自己責任となります
6)『中型SVOディーゼル発電燃費比較(高速型Cummins(次の高速型参照),中速型MAN,中速型Zibo)』はこちらです
2MW規模のバイオ発電所(1MWx2,又は2MWx1構成)を高速型発電機(Cummins)と中速型発電機(MAN社/Zibo社)を選定した場合の
燃費比較の試算例です。
前提のバイオ油の価格や物性値により多少数値は変わりますが、中速型が燃費(燃費/発電売上)が優れ有利なことは電力売上に対するSVO燃料費(%)を見れば大差・明白です
7)『SVO燃料の課題の検討出来ていますか??』Blog記事はこちらです
8)『MANの排熱回収システム(WHRS)の説明書』はこちらです
大型バイオ油発電所では、排熱回収システム(WHRS)の導入は、燃費効率の向上に不可欠です。例えば、通常の排熱回収ボイラー(Steam−Turbine)発電機に加え、
排圧回収タービン(Power-Turbine)発電機を備える方式もあります。その他、排熱回収の実現方法はいろいろあります
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